ガンのリスクは食べ物によって影響されます。
例えば、よく言う「焼き魚」などの ”コゲ” はガンのリスクを上昇させるというのが有名ですが、さらに「大根おろし」と一緒に食べる事でリスクが下がる事までわかっています。
昔の人の知恵はすごいですね!
そんなわけで、今回は赤ちゃんからお年寄りまで、おそらく現代人において食べない人はいないだろうという食品『乳製品』に焦点を絞ってみる事にしましょう!
実は、乳製品がガンを予防する効果がある事を示す多くの研究がある一方で、乳製品を食べる事でガンのリスクが上昇するというデータも出ています!
果たしてどっちが正しいのか???
乳製品に関してどんな研究がされてるの??
乳製品に限らず、「食品」と「疾患」の関係性の研究には『観察研究』という手法が使われています。
しかし、観察研究では、単純に『どの食品をよく食べていた人がこの病気にかかりやすかった、かかりにくかった』というのを評価できるだけです。
食品が病気を引き起こす事までは、証明できない事を念頭に置いておいてくださいね!
大腸癌
大腸癌は消化器官の最後に当たる「結腸」や「直腸」にできるガンです。
世界中で最も多いタイプの癌でもあります。(1)
そして、ほとんどの研究で「乳製品を摂取する事によって直腸結腸のガンのリスクが下がる」と報告しています。(2,3,4,5)
その理由として、『カルシウム』や『ビタミンD』、『乳酸菌』などの乳製品に含まれる成分がガンの発生抑制に関与しているからではないかと考えられています。(6,7,8,9,10)
郵送健診キット 大腸がん健診セット 大腸ガン 検査病院に行く時間の無い方 郵送検査キット日本医… |
前立腺癌
前立腺は男性の膀胱の下にある腺です。
ヨーロッパや北アメリカでは前立腺癌が男性のガンの中で最も多い癌です。
前立腺がに関する一番、大規模な研究によると、毎日大量の乳製品を摂取する事によって前立腺癌のリスクが高まると報告しています。(11,12,13)
またアイスランドの研究では、若年期に大量に牛乳を飲む事によって年をとってから進行した前立腺癌になるリスクが高まると報告しています。(14)
カルシウム
ある研究ではサプリメントや牛乳由来のカルシウムが前立腺ガンのリスクを高めるとの結果を出しています。(15)
しかしその他の研究では全くの無関係であるとの結果も出ています。(16,17)
IGF-1(インスリン様成長因子)
かつては『IGF-1』は前立腺癌のリスクを高めると考えられてきました。(18,19,20)
しかし、これは原因というよりも結果に過ぎないようです。(17,21)
エストロゲン
『エストロゲン』は女性ホルモンの一種です。
研究者の中には妊娠中の牛から搾り取られたミルクの中の「性ホルモン」が前立腺癌を引き起こすのではないかと考えている人がいます。(22,23)
牛乳は「生理活性物質の塊」のようなものです。幾つかは細胞が『ガン化』するのを防いでくれますが、逆に促進させてしまうものもあるようですね!
胃がん
『胃がん』は日本人にとても多いガンです。
そして世界中で4番目に多い癌でもあります。(24)
多くの研究がなされている病気ですが、未だに「乳製品」と「胃がん」の明確な関係性は明らかになっていません!(25,26,27)
発酵したミルクの中には、胃がんを抑制する作用のある『CLA(共役リノール酸)』や『特定の生菌』が含まれています。
一方、『インスリン様成長因子(IGF-1)』は、胃がんを進行させる作用があります。(30)
多くのケースでは、乳牛が何を食べたかが、ミルクの栄養素や質に影響します。
例えば、プタキロシドなどのを含んだワラビなどの牧草を食べて育った牛では、さらに胃がんのリスクを高めてしまいます。(31,32)
乳がん
乳ガンは女性に最も多いガンです。(33)
今の所、研究結果によると乳製品を摂取しても乳がんに影響あるという根拠はありません。(34,35,36)
事実、幾つかの研究では牛乳を除く、「乳製品」を食べる事によって乳がんを予防する効果があるとの結果も出ています。(37)
がんリスクチェッカー[DEMECAL(デメカル) 検査キット乳ガン]【送料無料】 |
牛乳を1日どれくらい飲めばいいのか?
乳製品は前立腺癌のリスクを高める事がわかりました。男性は乳製品を少し控えめにしたほうが良いかもしれませんね!
最近の乳製品のガイドラインでは、1日に2〜3杯の牛乳を飲む事を勧めています。(38)
この量を推奨する目的は、十分な量のミネラルやカルシウム、ナトリウムを摂取する事です。決して、ガンのリスクを考えた上での推奨量ではありません。(39,40)
それゆえ、公式の推奨は限度量までは定めていません。これは単に限度量を定めるための十分な証拠が揃っていないからです。
しかし、今の所は1日2杯以上は飲まないほうが良さそうですね!
この記事の参考文献はコチラから検索できます!