乳由来酵素の食品への添加による口腔衛生改善効果【論評】

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今回は面白い研究発表を見つけたので、簡単にまとめてご紹介します。

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【ラクトフェリン・ラクトパーオキシダーゼ配合食品の口腔衛生改善効果】

日本老年歯科医学会で森永乳業が発表した研究です。

母乳や唾液中に含まれている天然の抗菌成分である「ラクトフェリン」と補助的に抗菌効果を示す「ラクトパーオキシダーゼ」を人工的に食品に添加することで、どのような健康利益があったかを調べたものです。

材料と方法

対象者

特別養護老人ホームに入居している健康な高齢者46名(男性15名・女性31名)

平均年齢

83.3±7.0歳

研究デザイン

対象者を2つのチームに分け、『ラクトフェリンとタクトパーオキシダーゼの混合物』を摂取する群(実験群)と摂取しない群(対照群)に分けた。

摂取する群は1日に3錠を8週間続けて摂取し、長く口腔内に留まるように噛まずに舐めるように指示した。

測定方法

8週間後に口腔内の歯肉縁上と舌苔に含まれる細菌数を測定した。

結果

  • 摂取した群では、歯周病の原因となるプラーク中の『ポルフィロモナス・ジンジバリス』の数が1/10まで減少した。(対照群と有意差あり)
  • 実験群の中で舌苔にジンジバリスがいた11名のうち、5名は測定できなくなるくらい減少した。
  • 同じく肺炎や口臭・歯周病の原因となる『フゾバクテリウム・ヌクレエイタム』が有意に減少した。
  • 日和見感染は確認されなかった。
  • 摂取による副作用等の症状は認められなかった。
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(データやグラフは森永乳業の広報誌から引用しています。)

結論

ラクトフェリン・ラクトパーオキシダーゼ配合体の継続的な摂取により歯周病や口臭の原因となる細菌抑制効果が確認された。

持続的な摂取により、口腔衛生状態の改善が示唆された。

論評

「森永乳業」という超一流企業によって行われた実験でしたが、その分企業利益を生み出すためのバイアスがないとは言い切れません。

この実験では『ポルフィロモナス』と『フゾバクテリウム』の2菌種について報告していましたが、歯周病の原因菌はその他に『プレボテラ属』や『アクチノバシラス属』『トレポネーマ属』などがおり、それについての結果は公表されているかどうか定かではありません。

しかし、これからの研究によって口臭予防や歯周病予防の1つの手軽で有効な手段として活用できるのではないでしょうか。

森永乳業はこの2成分の組み合わせを『オーラバリア』と名付けて特許を取得し、すでに製品化を始めています。

オーラルデントの有効成分と口臭予防・抑制メカニズム

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