知られざる『ビタミンK』の秘密ワールドへようこそ!

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ビタミンKについて聞いたことはあるけど実はよく知らない方多いのでは無いでしょうか?

ビタミンKは日本では納豆などに含まれていてポピュラーですが、欧米圏ではとてもレアな栄養素だそうですよ!

しかし、「ビタミン」と名のつく成分は全て人間が生命活動を維持していく上で、欠かすことのできない成分です!

事実、ビタミンK不足になると死に至る病へと直結することがあります!

そこで、今回は知られざる『ビタミンK』ワールドへあなたをご招待いたしましょう!

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そもそもビタミンKって何??

ビタミンKは怪我をした時に ”かさぶた” を作るのに必要不可欠な『血液凝固因子』の1つとして1929年にドイツで発見されました。

血液凝固のことをドイツ語で『Koagulation』と呼ぶことから、『Koagulation Vitamin』となり、今では『ビタミンK』と呼ばれています!(1)

このビタミンKはアメリカの伝説的な歯科医師『ウェストン ・A・プライス博士』によっても発見されています。

ウェストン・A・プライス博士

筆者は歯科医師として、プライス先生をとても尊敬しています。

博士は20世紀初頭に奥さんとともに ”世界中の原住民族の口を観察する旅” に出ました。

その旅の中で博士が発見したことは多岐に渡りました。簡単にまとめると

  • 古来からの土着の食べ物を食べていると『虫歯』にならない
  • 加工食品を導入した世代から急激に口腔内環境が悪くなる(顔つきまで変わる!)
  • 食文化が慢性疾患や遺伝子の発現と何らかの関係がある

などです。

博士はこの不思議は、加工食品の中に含まれている『活性因子Ⅹ』が関係していると考えました。

しかし近年の研究から、これは『活性因子Ⅹ』ではなく、『ビタミンK2』だと考えられています。

またプライス博士の書いたオススメ図書『食生活と身体の退化―先住民の伝統食と近代食その身体への驚くべき影響』は一度読むと食文化の重要さがよくわかります。

私は歯科医師になって2年目の時のこの本に出会って衝撃を受けました。以前は1冊何万円もした高級な本でしたが、今は廉価版が販売されているので手に入りやすくなりました。

プライス博士に関してはもっと知って欲しいので、また別で詳しくご紹介しますね!


食生活と身体の退化―先住民の伝統食と近代食その身体への驚くべき影響

ビタミンKには2種類ある!

ビタミンKには大きく分けて2つのタイプが存在します。

『ビタミンK1』はフィロキノンともいい、葉物野菜などに豊富に含まれています。

一方、『ビタミンK2』はメナキノンと呼ばれ、肉や発酵食品に多く含まれています。(2)

「ビタミンK」はさらに「MK−4」や「MK−7」といったサブタイプに分かれますが、ここでは割愛しておきましょう!

ビタミンKは体の中でどんな働きをするの?

「カルシウム」は骨や歯を作るとても大切な栄養素ですよね!

それ以外にも『筋肉を動かすシグナルを伝える』など全身の生理的現象のほとんどにカルシウムは役立っています!(3)

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『ビタミンK』はそんな大切なカルシムが結合しやすい様にたんぱく質を変化させる能力があります。

しかし、この時「ビタミンK1」と「ビタミンK2」は全く異なった役割を果たします。

例えば、「ビタミンK1」は主に肝臓で血液凝固をするためのタンパク質を活性化するのに使われ、「ビタミンK2」はカルシウムが体の中で詰まってしまうのを防ぐたんぱく質を活性化するのに使われます。(4)

ビタミンKが心臓病を予防する!

心臓の血管の周囲でカルシウムが蓄積してしまうのは、非常に心筋梗塞などのリスク因子になります。(5,6,7)

そのため、カルシウムが1ヶ所に集積しない様にする必要があります。

様々な研究から『ビタミンK2』が動脈の内壁にカルシウムが沈着するのを防ぐ効果があると考えられています。(8)

オランダのロッテルダム市で行われた研究では、ビタミンK2を大量に摂取した被験者の血管内のカルシウム沈着が52%減少したと報告しています!

さらに同じ研究から7~10年以上にわたって、心臓病による死亡のリスクが57%も低くなることも分かっています。(9)

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また16,057人の女性を対象に行った別の研究でも、『ビタミンK2』を大量に摂取した場合、心疾患のリスクが非常に低くなるという結果が出ています。

この研究では毎日10μgのビタミンK2を摂取することで心臓に関わる病気のリスクを9%減少させると報告しています。(10)

こういった実験は「観察研究」と呼ばれ、原因と結果を単純に比較できるものではありません。

しかも、残念なことに『ビタミンK1』を使った意図的にコントロールされた実験もあったようです。

しかし、総じて見てみると『ビタミンK1』は心臓病のリスク低下に全く影響しないということが言えそうです。(11)

”心臓病” や ”血管系の病気” は世界中で最も多い病気の1つで、2012年だけでも1400万人が死亡しています。(12)

こういった事実からも、ビタミンKと心臓病のより詳しい関連性の究明が望まれていますね!

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ビタミンK2が骨粗鬆症のリスクを下げる!

「骨粗鬆症」は日本・海外問わず高齢の女性の大きな悩みの1つで、骨折の原因になっています。

これに関しても『ビタミンK2』がとても役立ってくれて、カルシウムの代謝の中心的な役割を果たします。grandma-486796_1920

『ビタミンK2』はカルシウムが骨を形成している『たんぱく質(Matrix gla protein)』と結合する作用を活性化する役割があります。(13,14)

閉経後の女性244名を対象に3年間に渡って追跡した研究では、「ビタミンK2サプリメント」を摂取したことで加齢による骨のミネラル分の減少が非常にゆっくりになったと報告しています。(15)

日本でも女性を対象とした長期間に及ぶ13の研究のうち、12の研究で同様な健康利益が報告されています

このうち「7つ」の研究では、ビタミンK2による骨折の減少を示唆しており、脊椎骨折が60%、尾骨骨折が77%、それ以外が81%も減少したと報告しています!(16)

これは驚きですね!

この発見に関連して現在、日本国内では骨粗鬆症を予防するためにビタミンKを摂取することを奨励しています。(17)

しかし、研究者たちの中にはこの結果に納得していない人たちもいます。

なぜなら、大規模なレビュー研究の結果、ビタミンK2の摂取に関する十分な科学的根拠が得られなかったからです。(18,19)

ビタミンK2で歯の健康も増進する!

まだ人間を対象とした直接的な研究はされていませんが、動物を使った最新の研究では、ビタミンKが歯や口の中の健康に影響があるのではないかと考えられています。

これは歯の健康を司っている『オステオカルシン』というタンパク質がビタミンK2によって活性化されるという事実に基づいています。(20)

歯は生えた後も『象牙質』という歯の内部が成長を続けていますが、オステオカルシンがこれを引き起こす重要な鍵となっているのです。(21,22)

このほかにも「ビタミンA」や「ビタミンD」など他のビタミン群とも相まって歯の健康を保っていることがわかっています。(23)

ビタミンK2がガン抑制をサポート!

日本では『癌』は常に死因のトップ3に入ります。

癌に関しては、医療技術が進歩してきているにも関わらず、新たな癌が発見されたりといたちごっこになっているのが現実です。

そのため、癌は『治す』というよりも『予防』するという視点で捉えるのがベストですね!

様々な研究レポートを読んでみると以外とビタミンK2と特定のガンに関する研究を行っていることがわかります。

例えばビタミンK2を『肝臓癌』の治療に使った臨床試験では、患者さんの生存率が伸びたと報告しています。(24,25)

また11,000人の男性を対象に行った観察研究でも『ビタミンK2』を大量に摂取することで前立腺癌のリスクが63%に低下したという事実がわかっています。(26)

この研究から『ビタミンK1』の方は効果がなかったとも述べています。

ビタミンK2が豊富な食材とは??

ここまで記事を読んでくれた方はそろそろ『ビタミンK2』を摂取したくなっているのではないでしょうか?

人間の体の中ではありがたいことに『ビタミンK1』から10倍の量の『ビタミンK2』に変換する機構が備わっています。

しかし、このプロセスはとても効率が悪いので食品から直接、摂取するのが効率的です。

その他にも大腸のなかの腸内細菌がビタミンK2を産生することが分かっています。そのため腸内細菌を殺してしまうような安易な抗生物質の長期服用はビタミンK2欠乏症に陥る可能性があるので注意しましょう!(27,28)

特にビタミンK2は意識的に摂取しないと加工食品にまみれた現代社会では簡単に不足してしまいます。では、それぞれについてご紹介していきましょう!

動物由来の食品

牧草で育てられた牛の乳からつくられたチーズなどの『高脂肪の乳製品』や『レバー』、その他『卵黄』などにビタミンK2が豊富に含まれています(29)


3年連続グルメ大賞受賞 ザネッティ社 パルミジャーノ・レッチアーノ

植物由来の食品

また納豆味噌、変わりどころとしてはドイツ料理のザウアークラウトなどの発酵食品にビタミンK2が豊富に含まれています。(30)

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またピスタチオやカシューナッツなどのナッツ類も比較的ビタミンKを含んでいます。(32)

ヘングステンベルグ ザワークラウト(ビン入り) 370ml×2個

魚介由来の食品

魚介でビタミンKを豊富に含む食品は『うに』や『あわび』などの高級食材が挙げられます。

また海藻では『わかめ』や『のり』、『ひじき』、『こんぶ』などが含有量が多い食品です。(32)

幸いなことに、私たち日本人はこうした発酵食品がたくさんあるため食品からの摂取が十分可能ですが、欧米圏では深刻な不足に陥っている様です。

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吸収効率を上げる食品

『ビタミンK2』は『ビタミンD』と一緒に摂取すると相乗効果により吸収効率が上昇します。(31)

ちなみにビタミンDを多く含む食材は『アンコウの肝』、『しらす干し』、『いわし』などです。

まとめ

こうしてみると海に囲まれ、発酵食品が発達している日本ではあまり『ビタミンK不足』に悩まなくて済みそうです。

それでも高齢者の女性に骨粗鬆症が多いのは、別の原因があるのかもしれませんね!

例えば、ビタミンD不足によって、ビタミンKやカルシウムの摂取効率が落ちていることが考えられます。

また慢性的な運動不足によっても骨の代謝が低下するため、適度な運動も必要です。

まずは手軽に出来る食習慣から見直してみてはいかがでしょうか?

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