親知らずを抜いた後に気をつけてほしいこと

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親不知を抜いた後は治るまで時間がかかる

親知らずをに限らず、歯を抜いた後は歯の根っこの体積の分だけくぼみが出来ます。

この窪みは最終的に新しく出来た骨や歯茎で埋まることになりますが、完全に塞がって平らな状態になるまでには数ヶ月の時間がかかります。

まずは治るまでの順序をお話しします。

親知らずを抜いた後が治る順番と注意事項

親不知を抜いた後は次のような順番で治っていきます。

  1. 抜歯窩を血餅が埋める
  2. 血餅の中に血管が新生し始める
  3. 血管の周囲を線維性の細胞が埋め、肉芽組織の完成
  4. 仮骨ができ、骨化していく
  5. 残りのくぼんだ部分を肉が埋めて治癒完了

では、各段階について気をつけることも含めて詳しく述べていきましょう。

⒈抜歯窩を血餅が埋める

歯を抜いた直後は歯が植わっていた周囲の骨から血が染み出してきます。

染み出してきた血は数時間すると固まり『血餅(けっぺい)』というものになります。

これはかさぶたのようなもので、傷が治る最初のステップとしてとても重要です。

ここで注意してほしいのは、歯を抜いた直後にうがいや歯ブラシなどで血餅が取れてしまうとまた血が溜まるところから始めなければならず、傷の治りが遅くなってしまうことです。

血餅がうまく出来なかったり、取れてしまったあとに新しく血餅が出来なかったりすると『ドライソケット』という状態になります。

ドライソケットはわかり易くいうと、骨が露出してしまっている状態です。ですから露出した表面が細菌に侵されとても痛みます。

このドライソケットになる原因は、『抜歯後にタバコを吸って血管が収縮してしまった結果血の巡りが悪くなるパターン』や『神経質で少し抜歯窩から出血しているのが気になり何度も何度もうがいをしてしまう』ことによって起きます。

ドライソケットになってしまったら抜いた穴をこすって、再び出血するように促します。もちろん麻酔はしますが麻酔が効きにくいこともよくあります。

⒉血餅の中に血管が新生し始める

血餅が完成するとこの中に周りから血管が伸び始めてネットワークをを作り始めます。

大体歯を抜いてから2日後に血管が生え始めます。このため腫れのピークとしてマックスになる時期です。

もしもこの時に痛みをほとんど感じないようであれば、これからも痛むことはありませんし、逆にここでバンバンに腫れてしまっていてもこの日を境に徐々に腫れが引いていきます。

もしもこの日以降に痛みが強くなるようなことあれば、何かしら問題が起きている可能性があるので抜歯した病院に電話で問い合わせたほうが良いです。

もしも、かかりつけの病院が休日でお休みの場合は、休日診療所に電話します。休日診療所は午前中で閉まってしまうことが多いので気をつけて下さい。

東京都内であれば以下のリンクでから探すと便利です。

東京都医療機関案内サービス

この時期に気をつけて欲しいことは、ここであまり患部を冷やしすぎてしまうと、血管が収縮してうまく血管が生えず治癒が遅くなってしまうという事です。

確かにこの時期は血管が生えようと血液が多く集まり、部分的に発熱するので冷やすと気持ちいいです。

なのでもし冷やすとしたら、水道水に浸して固く絞ったくらいの温度の布を当てて冷やす程度にしてください。

氷を使って冷やすのはおすすめしません

⒊血管の周囲を線維性の細胞が埋め、肉芽組織の完成

血餅の中に血管が入り込むと、中に細胞がたくさん集まります。この未熟な血管と線維性の細胞が集まっている組織を『肉芽(にくげ)』と呼び、ここまでくると傷口としてはかなり安定した状態になります。肉芽の上は歯茎が覆った状態になります。

この段階にくるまで大体1週間ほどかかります。

ここでは気をつけて欲しいことは患部を清潔に保つことです。

肉芽は血管が豊富でまだ弱々しい組織なので、少し刺激を与えると出血しやすいですが、不潔にするとさらに出血しやすくなります。

ここまでくるとうがいの影響はほとんどなくなるので、コンクールやオーラルクールなどのうがい薬でこまめにうがいしたり軟毛の歯ブラシでやさしくこすって清潔に保つようにします。

この時期に多い患者さんからは『抜いたくぼみから臭い匂いがする』といった訴えが非常に多くなります。

これは単純に歯を抜いたくぼみに汚れが溜まり、さらに窪んだ部分は匂いを出す細菌が住みやすいので起きます。

これを防ぐためにも少し怖いかもしれませんが、うがい薬と軟毛歯ブラシを使って清潔にすることが大事です。

この『ルシェロ OP-10』は本来は歯周外科をした後に使う長男もうの歯ブラシですが、私は親知らずを抜いた後にも処方しています。(OPはオペの略です。)

先ほどのコンクールをこのOP-10につけて患部をやさしく磨くと清潔に保てます。

このOP-10は軟毛すぎるので普段の歯ブラシには向きませんが、歯茎が何かの拍子に腫れてしまって通常の歯ブラシだと痛くて磨けないような場合にも使えます。

歯周病専門医がすすめる『オススメ歯ブラシ』10選

⒋仮骨ができ、骨化していく

肉芽組織は大体2ヶ月くらい経った時点で一番安定した状態になります。

この頃から肉芽の中に骨の元となる『仮骨』が出来始めます。仮骨は簡単にいうとカルシウム分が少ない骨です。

ここでは特に気をつけることはありませんが、傷口自体はまだ少し窪んだ状態なので清潔に保って匂いが出ないようにしてください。

⒌残りのくぼんだ部分を肉が埋めて治癒完了

傷の中で骨が出来上がると後は、綺麗に治るのを待つだけです。大体抜歯してから3ヶ月ほどで完全に綺麗に治ります。

歯茎はわかりやすくいうとジェル状の物質で『半流動性物質』と呼んだりもします。

お皿の上に置いたマヨネーズやケチャップが徐々に硬いお皿の上で広がっていくように、歯ぐきも硬い骨の形に合わせてゆっくりなだらかな形に変化していきます。

ここでも特に気をつけることはありませんが、ここまできたら歯を抜いた場所に入れ歯を入れるなりブリッジを装着するなり次の治療の準備が始まります。

親知らず抜歯後の注意【まとめ】

今回お話した内容は親知らずに限らず、歯を抜いた状況全般に共通しています。

大事な事は患部を清潔に保つ事と抜歯直後はタバコを吸ったりうがいをしすぎないようにする事です。

こちらも似たような解説ですがご参考にしてください。

親知らずって何?

親知らずを抜かなくてはならない理由

親知らずを抜くときの注意

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