歯が痛いので眠れません。対処法はありますか?

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目次

歯が痛むときの応急処置は?

歯の痛みは突然きますよね。なかなか忙しくて歯科医院に行けない方もいらっしゃるので、今回はそれぞれの痛みの種類と対処法について解説していきます。

痛みの種類

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「痛い」と言っても《どんな刺激》をきっかけに《どんな風》に痛むかで対処法が変わります。この組み合わせで大体の検討がつきます。

刺激の種類

  1. 冷たいものを食べたとき

  2. 熱いものを食べたとき

  3. 体を温めたとき

  4. 噛みあわせたとき

  5. 歯をこすったとき

  6. 階段を降りたとき

  7. 何もしてない(きっかけは特にない)

痛み方の種類

  1. 瞬間的に痛む

  2. しばらく痛みが続く

  3. ずっと痛みが続く

  4. 痛みまではいかないけど、違和感がある

  5. 眠れないくらい痛む

それではそれぞれの組み合わせについて解説していきましょう。

例えば『冷たいものを食べたときに』『瞬間的に痛む』場合は『1・A』を参考にしてみてください。

1.冷たいものを食べたときに…

A.瞬間的に痛む

これは『知覚過敏』と呼ばれる症状です。歯の根っこは刺激に対してとても敏感で温度変化を痛みとして感じます。

この状況から予想できるのは歯の根っこがなんらかの原因で少し露出していて、そこへ冷たい刺激が加わったからだと考えられます。

唾液の中の成分にこの露出した歯根をコーティングしてくれる成分が含まれているので、これが直接歯に触れられるように歯の表面の汚れをこまめに取り除きましょう。

冬場は水道水が冷たいので、温かいお湯で歯ブラシを濡らしてから磨くと痛みが抑えられます。

B.しばらく痛みが続く

これは『虫歯』です。歯に穴が空いているので先ほどの知覚過敏同様、温度変化で痛みを感じますが穴が空いている分痛みが持続します。

早めに歯科医院を受診することを勧めます。

C.ずっと痛みが続く

これは『かなり大きい虫歯』です。おそらくここまで痛む場合は歯の中の神経が出るくらい虫歯が進行している可能性があります。

放置すると眠れなくなるくらい痛むので、すぐに歯科医院を受診する計画を立てましょう。

D.違和感がある

気にしないでください。弱い知覚過敏だと思っていただければ良いです。フッ素入りの歯ブラシでいつもより丁寧に磨いてみましょう。

E.眠れないくらい痛む

この状況は通常ありません。一度、冷たい刺激があっても体温でしばらくすると温まるので長くは続かないはずですから、この状況はあり得ません。

2.熱いものを食べたときに…

A.瞬間的に痛む

これは『知覚過敏』です。

歯の根っこは刺激に対してとても敏感で温度変化を痛みとして感じます。そこへ熱い刺激が加わったため温度変化で瞬間的に痛みが発生します。

唾液の中に根っこをコーティングしてくれる成分が含まれていますので、これが直接歯に触れられるように歯の表面の汚れをこまめに取り除きましょう。

また冬は外気温が寒いところで口の中の温度が下がった状態で、家に帰ってすぐに熱いお茶などを飲んだりするとそれだけで50度以上の温度変化があるので痛みが発生しやすいです。

B.しばらく痛みが続く

これは『可逆性歯髄炎』です。

虫歯が進み、歯の中の神経まで達すると神経が炎症を起こしてしまい、温度の変化にかなり敏感になります。

歯ぎしりなどで起きることもあるので、しばらく様子を見て改善しない場合は歯科医院を受診して、歯の神経の治療をしてください。

歯ぎしりに対して、自宅でできる対処法はこちらを参考にしてください。

C.ずっと痛みが続く

これは『非可逆性の歯髄炎』あるいは『根尖性歯周炎』です。

おそらくここまで痛む場合は歯の中の神経がかなり菌に侵され、歯の神経が死にかけています。硬い歯の中に菌が入り込むと膿ができ、それが熱っせられると膨張して神経を圧迫するので痛みが持続します。

そのほかに心臓の鼓動に合わせて痛んだりもすることがあります。こうなったらとにかく冷やして膿が膨張するのを防ぐしかありません。

ここまで進むと自然に治ることはないので、すぐに歯科医院を受診する計画を立てましょう。

D.違和感がある

気にしないでください。弱い知覚過敏だと思っていただければ良いです。フッ素入りの歯ブラシでいつもより丁寧に磨いてみましょう。

E.眠れないくらい痛む

これは『非可逆性の歯髄炎』です。

眠れないくらい痛むということはかなり歯の中で膿が出来上がってそれが膨張するため歯の神経を圧迫するため痛みます。

できることはとにかく冷やして、市販のもので良いので痛み止めを飲みましょう。そしてすぐに歯科医院に電話をしてください。

この痛みは大きい男の人でも耐えられるものではありません。人によっては痛みで性格が変わってしまうくらい痛みます。

ここまで痛むまで歯の状態を放置したということは、他の歯も進行した虫歯がある可能性があるので近くの歯科医院で合わせてみてもらうようにしてください。

3.体を温めたときに…

A.瞬間的に痛む

この状況は考えられません。

B.しばらく痛みが続く

これは『根尖性歯周炎』です。歯の根っこの先端にばい菌が原因で膿が溜まっています。それが体温の上昇とともに温められ膨張することで歯の植わっている骨の中の神経が圧迫されて痛んでいます。

できる対処法は市販薬で良いので痛み止めを飲むこと。そして近いうちに歯科医院を受診してください。

場合によっては抗生物質を飲むだけで、経過観察になるかもしれませんので、主治医とよく相談して治療方針を決定してください。

放置すると痛みが治まることもありますが、数ヶ月するとまた痛むというのが特長です。

C.ずっと痛みが続く

これも『根尖性歯周炎』です。理由は上で述べたのと同じですが、溜まっている膿の量がこちらの方が多いです。

放置すると眠れなくなるくらい痛むので、すぐに歯科医院を受診する計画を立てましょう。

おそらく歯科医院で歯にかぶっている被せ物を外して、根っこの中の掃除をするという治療に入りますから通院回数が何回かかかります。

D.違和感がある

気にしないでください。何も起きてないので心配はないです。

E.眠れないくらい痛む

これも『根尖性歯周炎』です。

ここまで行くと歯を抜く必要があるかもしれません。皆さんからすると歯を抜かない歯科医師が良い歯科医師に思えるかもしれませんが、それは違います。

これは歯の根っこの先端にばい菌が溜まっている状態で、もうそれが取りきれない場所にいます。この菌は血管を通って心臓に達し心筋梗塞の原因となることがわかっています。ですから歯を抜いてでも菌を除去することの方が大事です。

通常の国民健康保険が保証している治療では抜歯以外できる治療法がありませんから、一般的には抜歯をすることが多いです。

まれに歯を抜いて歯の先端の菌を綺麗に除去してからまた植えるという《再植》という治療法がありますが、確実な方法とは言えませんし、自費治療となるので10万円以上かかることになるます。

4.噛み合わせたときに…

A.瞬間的に痛む

これは『歯の磨耗』が考えられます。

歯の表層は《エナメル質》といってとても硬い層でできていますが、これが食事やはぎしりですり減ると中の《象牙質》という層が出てきます。

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この象牙質は歯の中心部にある神経の枝が通っているので、噛んだときの刺激で瞬間的に痛みを発します。

家でできる対処法はピーナッツなどの硬くて尖ったような食品はしばらく食べないようにしてください。また歯ぎしりをしている場合は歯科医院でマウスピースを作るか、下のような製品を使って自分でケアしてはの磨り減りを極力遅くなるようにします。

詳しくはこちらを参考にしてみてください。

ショックドクター・ゲルマックス 6100A

歯は磨り減ってもしばらくすると歯の中の神経が逃げるように小さくなるので同じように噛んでも痛みが感じなくなります。

心配でしたら一度時間があるときに歯科医院に行ってみましょう。

B.しばらく痛みが続く

これは『歯が割れている』可能性があります。

特に歯の中の神経を取る治療をしていたりすると、歯が通常の歯よりももろくなりやすく、噛む力に耐えられずに割れることがあります。

家で対処できることはないので、歯科医院に電話してください。割れた場所によっては歯を抜かなくてなりません。

C.ずっと痛みが続く

これも『歯が割れている』可能性があります。

とくにここまで症状が進むと根っこの先端のほうまで割れているかもしれません。

まれに全く健康な歯が割れてしまうことがあります。本当にまれなんですが、私が在籍していた大学病院の准教授はストレスあまり自分の歯を噛み砕いてしまいました。

当然、彼は歯科医師なので歯の健康はかなりハイレベルで維持していました。しかし度重なる仕事のストレスである日、職場に行くと診療室に大きい氷水の入った水筒が置いてあって、仕事中はこれを含んで割れた歯を冷やしながら仕事をしていました。

患者さんと患者さんをみる合間に、近くの若いドクターに麻酔も打ってもらいながら診療をし、すべての患者さんを見た後にやっと自分の治療を若手にしてもらっていました。

このように歯の根っこが割れたときは《冷水》を含むと症状が治まるようです。しかし体温で冷水が温まるとまた痛みが増すようなので、定期的に含み直さなければならないようです。

とにかくすぐに歯科医院に電話して、予約時間までは冷水を含むのが良さそうです。

D.違和感がある

これは『噛み合わせが変化』してきています。

歯は髪の毛一本の厚みでも感じるくらい繊細なセンサーを備えているので、噛んだときに違和感があるということは何かの原因で歯の噛み合わせが変わった可能性があります。

少し様子を見てみて、違和感が取れない場合は歯科医院に行きましょう。

E.眠れないくらい痛む

これも『はぎしりと咬合性外傷』です。基本的に寝るときは口は閉じているけど歯は噛み合っていないというのが普通です。

しかしストレスなどで歯を食いしばった状態で寝るようになると、通常の70倍以上の力が歯にかかることになるので、歯がいわゆる《捻挫》を起こした状態に近い状態になります。この結果普通に噛んだだけで痛むようになります。

さらに眠る際に噛んでいるということは無意識のうちに食いしばっているということになります。

これに対処するには、無意識の食いしばりをなくすことが一番ですが、残念ながらこれはほぼ不可能に近いことがわかっています。なのでくいしばりの力を分散させるためにマウスピースをクッション材として使ってください。

歯科医院で作ることができますが、健康保険を使って5000円以上するので、自宅で作ってみて様子を見るのが良いと思います。ショックドクターゲルマックスはスポーツ用ですが、コンセプトが歯科医院のマウスピースと同じなので代用できます。だいたい2500円くらいで作ることができます。

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5.歯をこすったときに…

A.瞬間的に痛む

これは『知覚過敏』です。

歯の根っこは刺激に対してとても敏感で歯をこすった刺激も痛みとして感じます。何かの原因で一時的に歯の根っこが露出していることが考えられ、多くは使っている歯ブラシが《かため》というのが原因のことがあります。

まずは使っている歯ブラシの硬さを確認してみてください。

またこの痛みは徐々になれるので、心配しなくて大丈夫です。

B.しばらく痛みが続く

これは『怪我をしている』可能性が高いです。

何かの拍子に歯ぐきを傷つけてしまい、そこをこすったことによる痛みが考えられるので、しばらくその部分は歯ブラシを当てずにうがい薬で清潔に保つようにしましょう。

C.ずっと痛みが続く

これはあまり考えられないシチュエーションです。

上と同じく怪我をしている可能性があります。

D.違和感がある

これも『知覚過敏』です。あまり気にしなくて良いです。

E.眠れないくらい痛む

これも考えにくいシチュエーションです。本当にこういう事態になっているのであれば、一般的な歯科医院では対処できないので《口腔外科》などがある大きい病院に行ったほうが良いと思います。

6.階段を降りたときに…

A.瞬間的に痛む

これは『根尖性歯周炎』です。

このほかに頭を振ったときに同じような痛みが発生します。原因は歯の根っこの先端に膿がたまり、その影響で歯の周りの神経が過敏になっているからです。

季節の変わり目や体調の変化で起きることがあるので、まずは様子をみてみて変化がなかったり、悪化するようであれば歯科医院を受診します。

多くは抗生物質を数日間飲むことで改善します。

B.しばらく痛みが続く

これは『根尖性歯周炎』です。

上の状態と同じなのですが、少し膿が発生している範囲が広いと考えてください。基本的な対処法は上の場合と同じです。

C.ずっと痛みが続く

これはあまり考えられないシチュエーションです。

様子をみてみて改善しないようであれば歯科医院で一度レントゲン写真をとって確認したほうが良いと思います。

D.違和感がある

これも『根尖性歯周炎』です。これくらいの症状は季節の変わり目によく起きるので様子を見るので良いと思います。

E.眠れないくらい痛む

ここまでいくと『顎の骨が折れている』可能性があります。あるいは何かしらの外傷が口の周りに起きている可能性があります。

明らかに怪我をしているのであれば、すぐに病院へ行ってください。

⒎何もしてないのに…

A.瞬間的に痛む

これは『顎関節症』が考えられます。

特に、口を開けただけで痛むようであれば、顎関節を覆っている軟骨のようなものが外れてしまっている可能性があります。

放置すると口が開かなくなりますし、2週間以上放置すると元に戻らなくなる可能性があるのではやく歯科医院を受診してください。

B.しばらく痛みが続く

これは『歯周病』が原因です。

歯周病は初期の段階は痛みが出ないので、ここまで行くと中等度〜重度の歯周病が考えられます。

自宅でできる対処法はとにかく歯を徹底的に磨くこと。

歯周病の治療は時間がかかりますが、患者さんの協力がどうしても必要不可欠で歯ブラシを上手にできる人は治療がサクサク進みます。

しかし歯ブラシをしてくれない、あるいは本人はしているつもりでもできていない場合は治療の進みがかなり悪いです。

しかし、これは歯科医師側のせいではなくあくまで患者さん本人に責任があるということは言わせていただきます。

治療の進みをよくしたいとお考えなら、とにかく徹底的に歯を磨いてください。そして歯科医師がこれは抜かないといけないと判断した歯は抜いてください。

歯周病の治療が進まないもう一つの原因が本来抜かなければならない歯をいつまでも決心せずに抜かせてくれないこともあります。

先ほども申しましたが、歯の病気は口の中だけでなく全身に影響します。歯周病の患者さんはそうでない患者さんと比べて3倍心筋梗塞になりやすく、3倍糖尿病のリスクがあります。

これについては詳しくは以下のページを参考にしてください。

歯周病を治そう!

歯周病と糖尿病の意外な関係

C.ずっと痛みが続く

これも『歯周病』です。歯周病は歯の周りの骨が溶けてしまう病気です。そして歯のまわりがまるで《火傷》をしている状態になっています。ですので歯周病を治すことが大切です。

歯周病をきちんと治療できる歯科医師は正直多いとは言えません。ですので『歯周病専門医』を探してそこに通ってください。

私も含めて歯周病専門医は歯周病治療のプロフェッショナルですから、さまざまな治療オプションを持っています。もちろん自費負担の治療が最善の治療法ですが、経済的に余裕がな方でも経済状況に合わせた治療法を幾通も提示させていただくのが専門医の使命だと私は考えていますので、おそらく他の歯周病専門医のドクターも同じだと思います。

ですので気軽に電話をしてみて、予約を取ってみてください。専門医の探し方はこちらを参考にしてください。

D.違和感がある

これが子供の場合は『歯の生え変わり』が考えられます。

大人であれば《親知らず》が原因です。

歯が生えようとしていることが原因で違和感が発生しているので、時間があるときに歯科医院を受診するようにしてください。

家で対処できることはありません。

E.眠れないくらい痛む

これは『急性化膿性歯髄炎』が考えられます。

これは歯の中の神経が壊死している状態なので、神経を抜く治療をしなくてはいけません。

家でできる対処法は冷やすこと。冷やして膿の体積を小さくして神経を圧迫させないようにします。しかし膿がどんどん作られている状況なので冷やす効果も次第になくなってきますからすぐに歯科医院に電話してください。

ここまで痛みが出ていると麻酔も効きにくいので場合によっては麻酔が効いてない状況で治療を進めなくてはならないこともあります。

あるいは場合によっては、治療を中断して痛み止めと抗生物質で一度症状を収めて、数日後に再度治療をする可能性もあります。

どちらにしても痛みと戦う時間が長くなりがちな状態になっています。

2007年にアメリカで当時10代の若い青年がこの症状になり、歯科医院を受診して応急処置として薬を処方されることになりました。

しかしアメリカは日本と違い、薬のお金だけで数万円かかるのでこの少年の親は抗生物質が買えず、痛み止めだけを買ってかえりました。

結果、歯の根っこで発生した炎症は、顎から首へと広がり最後は脳に達してこの少年は死亡しました。

これが《急性化膿性歯髄炎》です。幸い日本は世界的にあり得ないくらい安い治療費で治療を受けることができます。だいたいアメリカの1/10以下の値段です。世界的にも1/8くらいの値段で受けることができています。

ですから応急処置で痛みがなくなってもしっかり最後まで治療を終わらせるように頑張って通ってください。

以上が、シシュエーション別にみた歯の痛みの症状に対する対処法です。もちろんここだけでは網羅しきれていないシチュエーションもありますから心配なときは一度かかりつけの歯科医院に電話してみてください。

気をつけていただきたいのは、いきなり歯科医院に行ってみてくれと言われても他に予約をとって通っている患者さんがいるのですぐには診察できないことです。

ですので必ず電話でいつなら空いているか確認してから病院に行くようにして下さい。

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