フッ素中毒と対処法

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フッ素は過剰に摂取することで中毒になります。

フッ素自体そうそう簡単に手に入るものではないですし、高濃度のフッ素を口に入れるということ自体考えにくいことですが、万が一ということもありますのでもしも中毒症状が起きてしまった時のために具体的な症状と対処法を解説していきます。

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急性中毒

短時間に大量のフッ素を摂取すると「急性中毒」に陥ります。

症状としては意識の混濁や腹痛、嘔吐、下痢などの症状が現れときには痙攣(けいれん)を起こすこともあります。

多くの場合が、大人の目の届かないところでこどもがフッ素入りの何かを口に入れることで起きているため、これらの症状を見つけたら近くに薬品が転がっていないか確認することも大事です。

しかし、基本的に日本で発売されている製品はフッ素が低濃度のものばかりで、高濃度の製品は歯科医師しか扱うことができないのでこういった事故はあまりないと考えて大丈夫です。

一般的に売られているフッ素洗口剤であれば、コップに10杯ほど飲まなければ中毒には至りませんので、中毒になる前にお腹がいっぱいになってしまうはずです。

しかし、万が一のときのためにその対処法をご説明します。

 ⒈ 牛乳を飲ませる。

牛乳のなかに含まれるカルシウムがフッ素と結合して毒性を低く抑えてくれます。
そして嘔吐させられるようなら、吐き出させるようにします。

 

 ⒉ 水を飲ませる。

もしも、近くに牛乳がないのであれば、とにかく水を飲ませて胃のなかのフッ素濃度を低くさせましょう。同時に吐き出せるようなら吐き出させます。カルシウムのサプリメントがあるなら、それを水と一緒に飲ませても良いでしょう。

 ⒊ 病院に連れていく

摂取した量にもよりますが、フッ素中毒はときに病院で胃洗浄などの治療が必要な場合があります。
このとき飲み込んだであろうフッ素製品のパッケージを持っていくと医師が状況を把握しやすくなります。

もしも、近くに病院が無かったりすぐに行けない事情がある場合は、体を温め水を多く飲ませて、尿からの排泄を促すように心がけてください。

慢性中毒

これは比較的濃度の濃いフッ素を長年にわたって摂取し続けることにより起こります。急性中毒のような劇的な症状はありませんが、体にフッ素が溜まることにより疾患が起こります。

フッ素の慢性中毒に関しては特に対処できることはなく、フッ素中毒の結果起きた疾患の治療に専念することになります。

目に入った場合

フッ素が目に入ってしまった場合は、まずよく水で洗うようにします。フッ素製品の多くは歯磨き粉のことが多いですから、当然うがいで洗い流せるように水に溶ける性状をしています。

ですからまずは水でよく洗う。その後は可能であれば眼科を受診しましょう。

フッ素にまつわる重大事故

これは工業用の製品なので一般家庭には置いてあることは非常にまれですが、『フッ酸』をもしも目に入れてしまったらこれは絶対に病院へ行ってください。

『フッ素』と『フッ酸』は全く違うものです!!

フッ素は非常に強力な酸で私が歯科大学に通っていた頃は『エイリアンの唾液と同じ』と習いました。

映画で見たこともあるかもしれませんが、エイリアンの唾液は例えば金属の床によだれとしてしたたり落ちるとどこまでも床を溶かし続けます。

フッ酸もこれと同じくらい強力でちょっと洗い流したくらいでは完全に洗い流すことができず、人体を溶かし続けてしまいます。

昔、歯科医院でもフッ素を歯に塗る治療が始まり始めた頃にあった話ですが、この『フッ素』と『フッ酸』の違いを知らずに、歯に塗ってしまった歯科医師がいました。

歯科では銀歯などの被せ物を鋳造した時に最後にフッ酸で表面をきれいに仕上げると言うことが昔は一般的に行われていたのですが、おそらくこの歯科医師は技工室にあったフッ酸を間違えて塗ってしまったのでしょう。

結局このフッ酸を塗られた患者は死亡してしまいました。

八王子市歯科医師フッ化水素酸誤塗布事故

八王子市歯科医師フッ化水素酸誤塗布事故(はちおうじししかいしフッかすいそさんごとふじこ)とは、1982年に八王子市で発生した医療事故である。歯科治療用のフッ化ナトリウムと間違えて、毒劇物のフッ化水素酸を女児の歯に塗布してしまい、女児は激痛でのた打ち回り死亡した。

1982年4月20日午後3時40分頃。八王子市内の歯科医院で、同院の院長(当時69歳)がう蝕予防用のフッ化ナトリウムのラベルがある合成樹脂製小瓶の液体を脱脂綿にしみこませ、市内に住む3歳の女児の歯に塗布したところ、辛いと訴えた。女児が激痛のあまり診察台の上で大暴れを始めた為、女児の母親と同院の助手の女性が女児の体を押さえつけ、さらに液体を塗布したが、女児は恐ろしいほどの力で助手らを払いのけ、激痛による痙攣で診察台から跳ね上がって転がり落ちて苦しがり、口からは白煙が上がった。救急車で近所の医院に搬送され、症状が重篤であるため東京医科大学八王子医療センターに転送されたが、同日午後6時5分、急性薬物中毒のため死亡した。翌日、女児の通夜の席で、歯科医師は脳血栓の発作を起こし倒れた。人間が知覚し得る最大限の激痛を与えてしまったことに自責の念を強く感じていたという。

この液体は、歯科材料商社から大瓶で購入し、歯科医師が当日小瓶に移し替えて使用していたが、事故後、歯科医師の妻(当時59歳)が「薬を間違ったのでは」と思い、ためしに塗布液を自分の歯に塗ってみた。ところが、強い刺激とともに歯ぐきが荒れたため、うがいをして吐き出したという。妻はこの液体を中身ごと自宅の焼却炉で処分した。妻には医学や薬学の知識はなかった。

その後の調べで、同年3月19日に歯科医師の妻が市内の歯科材料業者に、フッ化ナトリウムのつもりで「フッ素」と注文し、業者はこれを歯科技工用のフッ化水素酸と解釈して同院に配達した。その際、毒物及び劇物取締法に基づき、受領書に捺印を求めた。これは、フッ化ナトリウムでは不要のものである。この瓶と従来使用していたフッ化ナトリウムの瓶の意匠が異なることについて、歯科医師は「前年暮から新たに取引を始めた業者であり、別のメーカーの製品ではないか」と思いこみ、品名を確認していなかった。

Wikipedia より引用

しかし安心してください!この事故は我々歯科医師の間では有名な事故なのでフッ素とフッ酸を取り違える歯科医師はいません!!

しかし、職業によってはこのフッ酸をお持ちの家庭もあるかもしれませんので、もしもあっても絶対に塗らないようにして下さいね!

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コメント

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